ダライ・ラマ法王に会う。
2日ほどいて移動しようと思っていた<タリン>に
もう2日いることにした。
というのも、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ法王が
タリンを訪問して、街の広場で演説をすることを知ったから。
ヘルシンキにいたときにダライ・ラマの講演があることを、
知ったものの、それにを待っていれば4日ほど延泊する必要があって、
そこまでしようとは思わず、縁があればきっと会うチャンスが
あるだろうと思っていた矢先だった。

事の始まりは、このテントを見かけたときから。
チベット関連のイベントがあるの?と思って入ったら、
チベット伝統の砂絵を作っている最中。
近くにいたスタッフらしき人に話しかけると、
「17日にダライ・ラマがいらっしゃってスピーチするのよ。」
「え!」
即座に質問
「講演のチケットはどこで買えますか?」
「この近くの広場で、無料よ。」
「行こう!」

チベットの寺院でも見かけた風景。
色の付いた砂で曼荼羅を描いていく。
ダライ・ラマに同行しているくらいだから、
きっとすごい優秀な人達だと思う。


今日行ってみたら、見事に完成されていました。
でも、この曼荼羅すぐに吹き消される運命。

ヨーロッパの街角でチベットのお坊さん、不思議。
今まで40カ国ほど訪れてきたけど、やはり<チベット>の印象は
強く、そのチベットの核となる存在の<ダライ・ラマ>。
これは会うしかない!
ということで、なにもすることがないタリンで一日つぶし、
今日行ってきました、ダライ・ラマに会いに。
2時間前に行ったものの、会場の準備が始まったところ。
あれ?こんなもの?と拍子抜けで、周辺をうろうろ、
水を買い、トイレに行き、1時間半前に再び会場に
行くとちらほら人が集まってきた。
一番真ん中、最前列をゲット、そこで1時間半待つ。
隣にいたエストニア人の女性は今日のため、
ヘルシンキから朝到着いて、この会場の近所に住んでいる母親にも
会わずにこの会場に来て、帰りのフェリーに乗るため、
会うこともなく帰るかもしれないとのこと。
彼女いわく、ダライ・ラマはすでに2,3度タリンに来ていて、
今回は10年ぶりの訪問らしい。
彼女と立ち話しながら、ひたすら待つ。
そのうち、人増えてきて講演が始まる2時にはかなりの数
の群集が会場を囲んだ。

2時間前には会場へ。まだ準備中。

1時間前になると、カメラマンが集まってきた。

近くにいたおばさん、TV局の取材を受ける。

私の左横に陣取っていた女性も取材されていた。
この人、みんながが列を作って待つ中、
いきなり割り込んできた。
非常識だと思うけど、チベットの旗を持っていて
チベット独立を支持する活動家らしかったので
周りの人達は文句を言わず。
もちろん、私も。
チベットに興味があって、ダライ・ラマを見てみたいだけの
好奇心で来た私と、彼女の真剣さ・思いは大きく違うと思うから。
待つ事、1時間半、ついにダライ・ラマ法王登場。
最初の印象は、今まで映像や写真で見たとおりの人で、
優しそうなおじいちゃん。
みんなの拍手に答えながら、リラックスムード。
最前列&真ん中の位置に陣取ったかいあってはっきりと見える。
日本でも講演されることがあるけれど、大きな会場なので
こんなに近くにいれるのは本当に幸運だと思う。

お付きのお坊さん達、通訳、現地の支持者と。

最前列やけど、遠い、、、。
拡大してみる。
↓

英語で話されるので、通訳がエストニア語に訳す形で講演は進んでいく。
まず、チベットと中国の現在の状況や問題点を簡単に話されて、次は
宗教的な話に。
簡単に書くとこんな感じ、
「僕もあなた方も同じ<人間>です。
同じように悩み、精神的な問題を抱えています。
みんなその問題を解決しようとしますが、どうすればいいのでしょうか?
その問題は決してお金では解決できません。いくらお金を持っていても無理なのです。
自分の心で解決するしかないのです。
そのためには、オープンマインドでいる必要があります。
気持ちを大きく持ち、楽観的に物事を受け止めれば、
問題を解決することが容易になります。
でも、その反対であれば、たいした問題でもないのに、
ことは悪い方向へ大きく膨らんでいきます。」
人と、そして国と国とのかかわり方について。
「自分を大切にしましょう。
そして同じように、他人も大切にしましょう。
自分を労わるように、他人も労わりましょう。
自分を尊重するように、他人も尊重しましょう。
自分がされていやなことは、他人にもしない。
そうすれば、争いは起こらないし、人を傷つけることもなくなります。
個人レベルだけでなく、国と国レベルでもこのように接すれば、
戦争が起きることはありません。」
このようなことを、76歳とは思えない(失礼!)はりのある、
はっきりした声で話された。
1時間ほど法話が続き、最後は質問の時間。
「どうして、タリンを数回訪問されているのですか?」
「招きを受けたからです。」
現実的!笑いがおきる。
「御歳をめされているのに、世界中を旅されている。
お体のメインテナンスはどうされているのですか?」
「そうです。私は日々老いていきます。
よく眠る事が大切です。」
「またタリンにいらっしゃることがあるでしょうか?」
「お招きいただければ。」
またまた現実的な答えで笑いがおきる。
<チベットの最高指導者>、<生き仏>である方なのに、、
すごくフランクな人だと思った。

チベット仏教独特の祈り方に「五体倒地」するチベタン。
エストニアに住むチベタンは少数らしく、4人ぐらいしか
見かけなかった。

エストニア人で今日のためにヘルシンキからきた女性は
お花を持って。
私はしんどくて2回ほど座ったけど、彼女もその隣のおばあさんも
立ちっぱなし。

講演終了後、近くにこられたので握手できるか!と近づいていったけど、
人ごみに遮られ、写真を撮るだけで必死。
でも撮れました。ほとんど、おっかけしてる感じでした。
↓



握手したいけど、、、、、人、人、人。
法王は砂で作られた曼荼羅があるテントへ。
そこで待つこと5分、車に乗るため出てきた。
これが最後のチャンス!
丁度私の前が通り道になったので、そこを通られた時に、
手を伸ばして手を握る!
握手!
やった!
そして、なんと
「Japanese?」と話しかけてくださった。
私は興奮して「Yes」と言ったと思う、多分。
その時のこと、なんかほとんど覚えいていない。
でも、がっしりと握手したことだけは覚えている。
なんでここに日本人が?と思われたのかな?
握手してもらった人は誰もが笑顔で、
興奮していて、、、それが
印象的だった。

会場周辺はこんなに人がいたのか?というほどの混雑。

チベットの独立を主張するプラカード。

チベットの旗
この旗が国際的な場で見ることが
出来る日は来るのだろうか?
チベットの独立を支援する活動をしているわけでもなく、
今まで旅した中で一番印象的な国がチベットで、
そこで見た一身に神に向かって拝むチベタンをみて感動して、
その国の最高指導者のダライ・ラマ法王に興味があるだけの自分。
多分、今はその重要人物に出会えただけで興奮していて、
あとは思い出になっていくんだろうけど、
今日聞いた「言葉」、本で読んで知っていた「言葉」を
本人から聞いたことは本当に貴重だったと思う。
はじめは感動を覚えず通り過ぎるだけのはずだった<タリン>、
思いがけずに大きな思い出ができて、
忘れることの出来ない街となりました。
もう2日いることにした。
というのも、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ法王が
タリンを訪問して、街の広場で演説をすることを知ったから。
ヘルシンキにいたときにダライ・ラマの講演があることを、
知ったものの、それにを待っていれば4日ほど延泊する必要があって、
そこまでしようとは思わず、縁があればきっと会うチャンスが
あるだろうと思っていた矢先だった。

事の始まりは、このテントを見かけたときから。
チベット関連のイベントがあるの?と思って入ったら、
チベット伝統の砂絵を作っている最中。
近くにいたスタッフらしき人に話しかけると、
「17日にダライ・ラマがいらっしゃってスピーチするのよ。」
「え!」
即座に質問
「講演のチケットはどこで買えますか?」
「この近くの広場で、無料よ。」
「行こう!」

チベットの寺院でも見かけた風景。
色の付いた砂で曼荼羅を描いていく。
ダライ・ラマに同行しているくらいだから、
きっとすごい優秀な人達だと思う。


今日行ってみたら、見事に完成されていました。
でも、この曼荼羅すぐに吹き消される運命。

ヨーロッパの街角でチベットのお坊さん、不思議。
今まで40カ国ほど訪れてきたけど、やはり<チベット>の印象は
強く、そのチベットの核となる存在の<ダライ・ラマ>。
これは会うしかない!
ということで、なにもすることがないタリンで一日つぶし、
今日行ってきました、ダライ・ラマに会いに。
2時間前に行ったものの、会場の準備が始まったところ。
あれ?こんなもの?と拍子抜けで、周辺をうろうろ、
水を買い、トイレに行き、1時間半前に再び会場に
行くとちらほら人が集まってきた。
一番真ん中、最前列をゲット、そこで1時間半待つ。
隣にいたエストニア人の女性は今日のため、
ヘルシンキから朝到着いて、この会場の近所に住んでいる母親にも
会わずにこの会場に来て、帰りのフェリーに乗るため、
会うこともなく帰るかもしれないとのこと。
彼女いわく、ダライ・ラマはすでに2,3度タリンに来ていて、
今回は10年ぶりの訪問らしい。
彼女と立ち話しながら、ひたすら待つ。
そのうち、人増えてきて講演が始まる2時にはかなりの数
の群集が会場を囲んだ。

2時間前には会場へ。まだ準備中。

1時間前になると、カメラマンが集まってきた。

近くにいたおばさん、TV局の取材を受ける。

私の左横に陣取っていた女性も取材されていた。
この人、みんながが列を作って待つ中、
いきなり割り込んできた。
非常識だと思うけど、チベットの旗を持っていて
チベット独立を支持する活動家らしかったので
周りの人達は文句を言わず。
もちろん、私も。
チベットに興味があって、ダライ・ラマを見てみたいだけの
好奇心で来た私と、彼女の真剣さ・思いは大きく違うと思うから。
待つ事、1時間半、ついにダライ・ラマ法王登場。
最初の印象は、今まで映像や写真で見たとおりの人で、
優しそうなおじいちゃん。
みんなの拍手に答えながら、リラックスムード。
最前列&真ん中の位置に陣取ったかいあってはっきりと見える。
日本でも講演されることがあるけれど、大きな会場なので
こんなに近くにいれるのは本当に幸運だと思う。

お付きのお坊さん達、通訳、現地の支持者と。

最前列やけど、遠い、、、。
拡大してみる。
↓

英語で話されるので、通訳がエストニア語に訳す形で講演は進んでいく。
まず、チベットと中国の現在の状況や問題点を簡単に話されて、次は
宗教的な話に。
簡単に書くとこんな感じ、
「僕もあなた方も同じ<人間>です。
同じように悩み、精神的な問題を抱えています。
みんなその問題を解決しようとしますが、どうすればいいのでしょうか?
その問題は決してお金では解決できません。いくらお金を持っていても無理なのです。
自分の心で解決するしかないのです。
そのためには、オープンマインドでいる必要があります。
気持ちを大きく持ち、楽観的に物事を受け止めれば、
問題を解決することが容易になります。
でも、その反対であれば、たいした問題でもないのに、
ことは悪い方向へ大きく膨らんでいきます。」
人と、そして国と国とのかかわり方について。
「自分を大切にしましょう。
そして同じように、他人も大切にしましょう。
自分を労わるように、他人も労わりましょう。
自分を尊重するように、他人も尊重しましょう。
自分がされていやなことは、他人にもしない。
そうすれば、争いは起こらないし、人を傷つけることもなくなります。
個人レベルだけでなく、国と国レベルでもこのように接すれば、
戦争が起きることはありません。」
このようなことを、76歳とは思えない(失礼!)はりのある、
はっきりした声で話された。
1時間ほど法話が続き、最後は質問の時間。
「どうして、タリンを数回訪問されているのですか?」
「招きを受けたからです。」
現実的!笑いがおきる。
「御歳をめされているのに、世界中を旅されている。
お体のメインテナンスはどうされているのですか?」
「そうです。私は日々老いていきます。
よく眠る事が大切です。」
「またタリンにいらっしゃることがあるでしょうか?」
「お招きいただければ。」
またまた現実的な答えで笑いがおきる。
<チベットの最高指導者>、<生き仏>である方なのに、、
すごくフランクな人だと思った。

チベット仏教独特の祈り方に「五体倒地」するチベタン。
エストニアに住むチベタンは少数らしく、4人ぐらいしか
見かけなかった。

エストニア人で今日のためにヘルシンキからきた女性は
お花を持って。
私はしんどくて2回ほど座ったけど、彼女もその隣のおばあさんも
立ちっぱなし。

講演終了後、近くにこられたので握手できるか!と近づいていったけど、
人ごみに遮られ、写真を撮るだけで必死。
でも撮れました。ほとんど、おっかけしてる感じでした。
↓



握手したいけど、、、、、人、人、人。
法王は砂で作られた曼荼羅があるテントへ。
そこで待つこと5分、車に乗るため出てきた。
これが最後のチャンス!
丁度私の前が通り道になったので、そこを通られた時に、
手を伸ばして手を握る!
握手!
やった!
そして、なんと
「Japanese?」と話しかけてくださった。
私は興奮して「Yes」と言ったと思う、多分。
その時のこと、なんかほとんど覚えいていない。
でも、がっしりと握手したことだけは覚えている。
なんでここに日本人が?と思われたのかな?
握手してもらった人は誰もが笑顔で、
興奮していて、、、それが
印象的だった。

会場周辺はこんなに人がいたのか?というほどの混雑。

チベットの独立を主張するプラカード。

チベットの旗
この旗が国際的な場で見ることが
出来る日は来るのだろうか?
チベットの独立を支援する活動をしているわけでもなく、
今まで旅した中で一番印象的な国がチベットで、
そこで見た一身に神に向かって拝むチベタンをみて感動して、
その国の最高指導者のダライ・ラマ法王に興味があるだけの自分。
多分、今はその重要人物に出会えただけで興奮していて、
あとは思い出になっていくんだろうけど、
今日聞いた「言葉」、本で読んで知っていた「言葉」を
本人から聞いたことは本当に貴重だったと思う。
はじめは感動を覚えず通り過ぎるだけのはずだった<タリン>、
思いがけずに大きな思い出ができて、
忘れることの出来ない街となりました。
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